令和2年5月25日
会員の皆さまへ
次代会長 石倉寿一
謹啓 会員の皆さまには日ごろより御教えにご精進をいただき、心から感謝を申し上げます。
世界中に蔓延し、日本でも拡大を続けました「新型コロナウイルス感染症」によりまして、会員の皆さまの安全と安心を第一に考え、3月より5月末までの3ヵ月間、本部・各道場でのすべての行事を中止・延期させていただきました。
この間におきましては「御開祖さま御生誕祭」「物故会員特別法要」「春季大祭」「会長・石倉恒男先生三回忌法要」「空爆犠牲者慰霊祭」を予定しておりましたが、やむなく中止・延期せざるをえない状況となりました。これらはとても大事な行事でありますので、心苦しく、申しわけないという気持ちでいっぱいであります。
そのような気持ちもあり、毎月3日と14日には、本部・本殿において職員と一部の会員さまで経典読誦をさせていただいてきましたが、そのたびに、広い本殿のガランとした様子に悲しさを感じました。
5月4日には、5月末までの緊急事態宣言延長が発表されましたが、会員さまで罹患された方がおられないかと案じております。自営やパートなど、また医療や介護関係に従事されている会員さまも多く、その暮らしや体調も心配です。
そのような思いの中「教団として何ができるか」と考えて参りましたが、行事の中止・延期以外になかなかでき得ることが見つからず、歯がゆい思いでありました。その中で「せめて」と思い、インターネットでマスクと消毒用アルコールを探し求めて購入し、各道場に配布することぐらいしかできませんでした。申しわけございません。
マスクに関しましては、余分に購入しておりますので、必要な会員さまにはお渡しできますので、各道場にお申し出ください。
5月21日には、大阪府・兵庫県・京都府に継続発令されていました緊急事態宣言が解除されました。けれども、第2波・第3波の流行も危惧され、完全に終息したわけではありません。
ですから、別覧にてお知らせの通り、6月14日から徐々に行事を再開させていただくことにいたしました。これは、ご参拝していただく会員の皆さまの安全と安心を第一の指標として決定した次第です。
このような危機的な世界の状況に、御佛さまはいかなるお気持ちでおられるか、御開祖・法明さま、御開祖・普明さまは、私たちに「何をさとれ」とおっしゃっているのかとの思いを抱きます。
私事ではありますが、4月下旬に満60歳の誕生日を迎えました。還暦であります。自分でも驚くような歳になりましたが、この60年間に何ができたかと振り返りますと、何一つ自慢できることがないということに気づかされました。
その人生の節目の年に、このような事態が起こったことは「忘れられない60歳の年になる」と思うと同時に、この先「御佛さまのご本願に向かい、何ができるかを決定するように」と、ご教導いただいているものと感じております。
けれども、私ひとりでは成就できないことばかりです。ですから、どんなに大きな願いであろうとも、私たち大慧會教団の会員が結集し、懺悔・精進・修行の上に進ませていただけば、必ずその願いは叶えていただけるという固い信念を持って、皆さまと共に善進させていただきたいと思い、ここに切にお願いを申し上げる次第です。
会員の皆さまには、できうる限りの予防をしていただき、ご健康にてご精進をされますことを心から祈念を申し上げます。そして、本部・各道場に集い、佛弟子として共に語り合えることを待ち望みながら、精進させていただきます。
合掌